なみうちぎわで、おにごっこ

知的境界域(ボーダーライン)の子どもとの日常を綴ります

これまでのこと③

小学校へ(校長先生と面談)

 

就学前に開かれた、新一年生の保護者対象の説明会。そこで、スクールカウンセラーの方に声をかけ、校長先生との事前面談を設定して頂いた。

WISC の結果を見せ、日常の様子を説明。

まずは通常クラスで様子を見て、課目によっては必要に応じて「とりだし」を実施していただく、ということになった。

 

ところでボーダー、というと、先生方はみな、一様に難しい、と表現される。

表面上通常発達に見えるため、本人が抱える「わかりにくさ」に周りがなかなか、気づかない。と。まあ、それはそう。確かに。

 

わたしなぞ、なんらか問題があると気づいていたにもかかわらず、その本質を理解するにはなかなか至らなかったし、

今でも、よくわかってあげられていない所は多いんだと思う。

 

公文式と、こどもチャレンジと。

 

発達障害児専門の塾でなくとも、何か学習をカバーすることはやった方がいいだろうと思い、頭をひねった。

ぴいの、"わかりにくさ"の全体像は掴めていないものの、数字に対する理解不足は危機的だと感じられたので、公文式の算数を始めることにした。

自分が子どもの頃に通っていて馴染みもあったし、「理解」の前に、ドリル式で体に叩き込む公文式は、「理解」が苦手だけど、決まった手順をこなす作業力は人並みにあるぴいに、向いているかもしれないと思ったからだ。

 先生に発達に遅れがあることを説明すると、大丈夫です、公文式でひとつづつ、無理なくステップアップしましょう、と明るく仰って頂いた。ほっとした。。

 

結局、3年間続けて、効果に限界を感じて辞めてしまったのだが、この先生にも公文式にも、感謝している。

公文式と、ぴいについては、また別に書きたいと思います。

 

こどもチャレンジは、学校の予習のために…と思い、始めた。

 自学自習でできる子とは思わなかったけど、ひととおり目を通しておけば、少なくとも知らない事ばかりで授業中固まってしまう、というような事態は、避けられるような気がした、というのがその理由だ。

あと、親の側からすると、教え方の勘所を知るにも役立った。

使っている教科書に応じた内容だし、フォーカスするポイントも学校の先生と一緒。

学校での面談で、予習が大切です!と言われた私には、強い味方になった。

 

つまり、自学自習のための教材だけど、ぴいがひとりで取り組む…といったことは、あんまり念頭になかったし、実際できなかった。横に親がついて、別にノートやらブロックやら出して、フォローしながら取り組む感じ。

 

フルタイムで働いていることもあり、通常の宿題に加えてこんなにてんこ盛りでは、まあ、回る訳もなく。

 

特に2・3年生のチャレンジは、ほぼ惰性で続けていた。もったいなかったかも…

 

今は、公文を止めた分、少し余裕が出てきて、コンスタントに取り組むことができるようになってきた。

 

これまでのこと②

入学前準備

やっと、対処しなくてはならない問題がある(らしい)ことに気づき、試行錯誤が始まった。

発達検査を受け、WISCⅣでの全検査IQ 76との診断を受ける。

ははあ~…と、いったものの、その数字をみても、所見を読んでも、その時点ではコトの本質はよくわからなかった。

 

なぜかというと、検査結果には具体的な困り事の事例が書いてあるわけではなく、「このような傾向があります」というのがボンヤリ表現されているだけ。

例えば「一定のルールに従って物事を組立て、考えるのが苦手なことがある」といわれても、それが学習や日常生活にどう影響してくるのか、具体例が思いつかなかったのだ。

 

それでも、親として何か今できることはないのかと、一応、右往左往をしてみた。

 

リーフ(LITALICO)体験学習

発達障害児向けの塾を展開しているleaf(現LITALICO )。パンフレットを取り寄せ、体験学習に参加

 

教室にはいると、独特の雰囲気の、薄暗い間接照明の待合室になっていた。パソコンが何台も置いてあり、親御さんはモニターを通じて、別室で勉強するお子さんの様子を観察できるようだった。

実際に授業を受ける教室は、明るい照明の、窓のない狭めの部屋。 若い、20代と思われる女性の先生とマンツーマンの授業。好きな食べ物や、好きな遊びを自分の言葉で説明する、といった対話形式の授業を一時間ほどやって終了だったとおもう。あまり覚えていないけど。

 

しかし、先に書いたように具体的な困り事がはっきりしないこの段階のわたしたちには、塾の「体験」は無意味だった。良いも悪いも判断がつかない。。高い授業料や、電車を乗り継いで通わねばならないことを考えると、入塾させる決心はつかなかった。

 

語彙

ぴいは、言葉がなかなか、頭に入らない。

 

普段、日常的に意識しないですむ単語だと、尚更ダメ。語彙が少なくて、すぐに理解が追いつかなくなるので、会話がちぐはぐになることも多い。

 特に概念を表す言葉はハードルが高い。

反省、努力、工夫…etc  

まあ、大人だってこれらを安易な言葉で説明せよと言われたら多少面食らうかもしれない。ぴいがナンノコッチャとなるのも無理はない。

ちなみに↑これらの単語はお友達との会話の中で出現し、若干トラブル気味になったものです。

お友達とけんかして、「努力してっ!!」って叱られた…

としょんぼりして帰ってきて、「何を?」って聞いたら「へ???」

 

「頑張ってって言われたんだと思うよ。何をがんばれっていわれたのかな。」と砕いてみたが、どうもわからない言葉に引きずられたのか何なのか、

会話の内容は全く覚えておらず。

結局そのお友達を怒らせた内容がさっぱりわからん…

 

4年生になり、特に女の子は大人顔負けの会話を繰り広げるようになるなか、

正直頭のイタイことのひとつ。

読書も嫌いだしな。語彙って、どうやったら広がるのかな。

 

 

これまでのこと①

 

3歳のころ

保育園の先生から指摘があり、療育専門センターへ。

保育園の先生からは、

水道の流水をじーっといつまでも眺めていて、離そうとすると非常に嫌がる。

発達障害の可能性がある、とのことだった。

 

初めてのこどもなこともあり、訳も分からず同センターにて知能検査を実施。

少し低めに出たけど、3歳という年齢を考えてもまだよくわからないね、これから変わる可能性もあるから。

就学前にもう一回おいで。自閉傾向はない、との診断をうける。

 

何か、今できることはありますか。

と訊くと、体幹を鍛えなさい。脳の発達には、体幹が重要。姿勢がよくないのも気になる、とのことだったので、すぐにバランスボールを購入。

でも、本人の興味はあまり長続きせず。

 

たまたまありがたいことに、共生教育に理解のある保育園だったため、発達検査の結果を伝えて相談し、その保育園の母体である社会福祉法人が主催する、リトミック教室に参加することに。月に一回、一時間。それ以上は、特に何もすることなく育てていた。

 

年長さんのころ

冬ごろだったと思う。

お友達のうちにケーキを買っていく話をしていて、3以上の数が操作できないことに気付く。えええっ?!

初めて焦った瞬間だった。

 

家に帰り、おはじきを5こ用意。

「ここに、おはじきが5こあるよ。目をつぶって~」

そして、2つを母の手に隠し、

「はいっ、目を開けていいよ。ぴい、おはじき、何個になった?」「3こ~」「そうだね。残りは、ママの手の中にあるよ。いくつあるかな?」「…… ・・・わかんない」

 

じゃあ、これは?と絵本の読み聞かせ。

途中で質問を挟みながら読んでみると…実は、話を半分どころか10分の1も理解していなかったことが、ここで漸くわかった。

あんまり本が好きなタイプではないな、とは思っていたけど、そりゃそうだよと納得。 

わからない話を延々聞かされていたんだ。。

 

 

 

WISC-Ⅳ検査結果(6歳7か月)

全検査IQ 76

言語理解指標 80

知覚推理指標 71

ワーキングメモリ指標 76

処理速度指標 96

 

 【所見】

言語理解指標

言葉の意味や概念を答える課題では、単語ではあるが答えることができる。

長文で答えることは難しいため、部分得点。

 

知覚推理指標

選択肢と答えがはっきりしているものでは迷わずに解ける。

答えが一つではなく、ルールに従って答える課題では、ルールを意識できずNG。

空間的に物事を考えることは全般的に苦手。

 

ワーキングメモリ指標

耳で聞いて覚えることは年齢相当。

記憶したものを並べ替えて言い直すことはできない。

記憶力はあるが、記憶したものを元に頭の中で考えることが苦手。

 

処理速度指標

一定の作業を早くこなすことはよくできる。

 

はじめに

こんにちは。ぴい母と申します。
首都圏に住んでいる、中年会社員です。
夫と娘の三人暮らしです。
知的境界域にある、小学四年生の娘、ぴいとのあれこれを綴ります。

境界域って、定義があいまいで、その曖昧さに振り回されたりしませんか。

少なくともわたしはそうで、「個性」という言葉と「障害」という言葉のあいだで、日々ゆらゆら揺れている感じです。
まさに、これが境界なんだよな~、という。

昨日はわかったのに今日はできない。
このボールは取れるのにあのボールは、え、取れない?あ、いや、ボール自体が見えてないんだ…そんな感じ。

波打ち際みたいに、波が来たり来なかったり。
そんな渚で奮闘する日々を、少しだけ誰かと共有できたらいいなあ。と思っています。